会社にt_wadaさんを呼んで講演してもらったところを社内メンバーにはzoomで中継されていて、自宅で視聴しました。 直前まで仕事をしていて、夕食の準備や食事しながらもiPadでzoomに繋いで見ていました。
自分自身の立ち位置としては、WEB+DB Pressのモブプロの記事を読んで、当時のチームメンバーとモブプロを経験したことがありました。 一定の成功体験が得られたものの、実施回数は多くなく、継続的な実施には至ってませんでした。
t_wadaさんの講演の印象(全体感)
ペアプロ(モブプロ)の良さは感じていたけれど、それを新しいチームメンバーに説得するには必要十分な言語化ができていませんでした。 そこを見事にt_wadaさんは言語化し、講演していただいていたのが印象的でした。
チームメンバーがもしくは次のチームメンバーがzoomの向こう側で講演を聴いているかどうかはわからないけど、今回の講演によってペアプロやモブプロに対する共通認識ができ、(できていない場合は録画を見てもらうなどで補完ができるはず)、ペアプロしましょうと気軽に言えるようになるといいなと思いました。
以下雑多なキーワードメモ
リソース効率ではなく、トータルコストで考えると良い
恥ずかしいは個性。押し付けるとペアプロハラスメントになってしまう。
- どうしても無理な人は個性として認めざるを得ないが、やったこともないのに恥ずかしい、、と敬遠してしまうのはもったいない
- 初心者-初心者のペアは避ける
- ベテラン - 初心者 のペアで初心者がベテランの技をガンガン
盗む取り入れるのが良い
- ベテラン - 初心者 のペアで初心者がベテランの技をガンガン
- ベテランは教えるばかりで得るものがない?
- そんなことない。人に教えることで知識の再構成ができ、教える側がより強くなることができる
交代
- (デフォルト)7-8分で交代
- 短すぎると感じるのであれば延ばしてみる
- 長すぎると(30分とかにすると90分で2回しか交代できない!)大事な瞬間が訪れないのでもったいない
- ペアによって調整しながらすすめる
- ガンガン交代していく(自由化)ができると最高
リモートでペアプロ
- チャットしながら頑張るはダメ
- ここ3年位で事例が多くなってきた
- リモートでもしゃべる。リモートだからこそしゃべる。人はチャットより早い。喋れる環境を用意しなければならない。
- 音声のコミュニケーションをメインとする
- リモートペアプロは十分可能な時代になってきた
- コードの共同編集プラグインの登場
- 画面共有はいまのところ必須
- 複数人で作業分担もできてしまう!(淡々とfixtureを量産するような局面で効果的)
心理的安全性の確保について
ペアプロやりましょう、って言えたとしても、開催できたとしても、まずはチームメンバー内で心理的安全性が確保できてないと、聞きたいこと聞けないで終わってしまったり、昔のコードレビュー会の話であったように他メンバーから総ツッコミを受けてだんだん萎縮してやりたくなくなる、といった悪循環にハマるパターンがありそうで質問してみました。
この質問に対し、t_wadaさんからおすすめされたのがTeamGeekという書籍。
数年前に一通り読んでいて、この本の読書会にも参加したことがありました。今また必要な時期がきてそうなので、改めて読んでみようと思います。
Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか
- 作者:Brian W. Fitzpatrick,Ben Collins-Sussman
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2013/07/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
じつはt_wadaさんがこの回答を話し始めたあたりからどこかに溜まっていた涙が溢れて止まらなくなってしまいました。 後日録画が公開されるそうなので、もう一度見直します。
LeanとDevOpsの科学
ひょんなことから、1年ほど前から手元にあるのに読むことができていなかったのです。本は積んでばかりいないで読み進めていかねばと思い直しました。
LeanとDevOpsの科学[Accelerate] テクノロジーの戦略的活用が組織変革を加速する (impress top gear)
- 作者:Nicole Forsgren Ph.D.,Jez Humble,Gene Kim
- 出版社/メーカー: インプレス
- 発売日: 2018/11/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
最後にイベント告知のはなし
t_wadaさんといえばTDDというイメージが先行していて、正直ペアプロの話をしてくださると言われても、あまりピンと来ていませんでした。それでもわたしは、あのt_wadaさんだからきっといい話が聞けるに違いない、と期待して正座待機していたので、いいお話が聞けたわけですが、、、
t_wadaさんを全く知らなかったら、あのライオンの画像を知らなかったら、、、そもそもこの講演会に参加しただろうか? 名前は見かけたことがあったとしても、何をやっているのか、どんな魅力的な方なのか、講演会の主催者側(今回は社内で企画してくれた方)からの情報発信がなさすぎて、もったいなかったと思いました。ある程度普段から様々な情報収集を行っているような人には目に止まって参加してたであろう。そうでない人にとっては、誰だか知らない人が会社に来てなんか発表するらしいよ、程度の認識だったかもしれない、もしくはそんなイベントが予定されていることを知らずに帰ってしまっていたかもしれない、、 そんな事を考えていて、イベントの企画実施をするためには、参加者への告知も大切だと再認識しました。